『Surviving Mars』 無料で入手したけど未プレイ?それはもったいない

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 『Surviving Mars』をプレイ。2018年にParadox Interactive社から発売された都市育成シム。ロケットとドローン、そして限られた資金と物資を元手に火星に都市を築き上げることが本作の目的となっている。

先日Epic Games Storeで無料配布されていたのでそこから入手した人も多い作品だろう。自分もその口だ。とはいえカジュアルに楽しめるアクションやパズル系の作品と比べてやや敷居の高い作品なので入手したまま放置しているケースも多いだろう。それはなんとももったいない話だ。本作で管理するパラメータの数はそれほど多くなく、都市育成シムとしては比較的難易度の低い作品なので、是非一度プレイしてほしい。他の都市育成シムと同様に、本作でもプレイ開始直後は何もないフィールドに手元の資源と共に放り出された状態であり、何から手を付ければ良いか分からないプレイヤーも多いだろう。チュートリアルも実装されているが、パラドゲーの常としてそれほど分かりやすい内容ではなく、自分も開発を軌道に乗せるまでに3,4回のやり直しが必要だった。他のプレイヤーの参考までに本稿では自分のプレイの流れを簡単に説明しておく。なお、現在プレイ時間は30時間。スポンサーは「多国籍火星入植ミッション(Very Easy)」。5つのミッション目標は達成済。研究は全て完了。7つの遺産を全て建造した状態。実績は1回のプレイで解除できるものを9割程度達成した状態だ。

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行程①:入植準備

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 プレイ開始後しばらくはインフラの整備に専念することになる。資源を集め、生産設備を建築し、入植するための都市を作り、入植の準備を整えるのだ。本作の資源は大きく建築資源と人的資源に分かれる。建築資源は下級資源(金属、コンクリート、水)と上級資源(レアメタル、食料、ポリマー、電子部品、機械部品)に分かれており、上級資源の生産設備には人的資源の配備が必要であり、また、生産設備の建設にはある程度研究が進捗する必要があるので、この時点では生産することが出来ない。また、レアメタルについては地球に輸出して資金確保の手段として活用することが出来る。

生産設備の建設と維持には資源を消費するため、上級資源を必要とする設備の建設は慎重に行う必要がある。プレイ開始時点での資金、上級資源の量は難易度により変化するが、自分はVery Easyを選択したためそれほど不足に悩むことはなかった。

まずは地表の金属を採取し、コンクリート、水、燃料の生産設備を整えることから着手。火星表面のスキャンが進み、レアメタルの鉱脈が見つかった時点でその周辺に基本ドームを建設し、入植の準備を整えた。難易度が高い場合はレアメタルによる資金の確保が当面唯一の上級資源確保の手段となるので、レアメタルが見つかるまでは入植を待った方が良いだろう。

行程②:入植開始~入植地の自立

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入植開始後、都市の快適性などのステータスを維持向上させる設備は最低限に留めておく。人員配置は診療所、食堂、宇宙バーで各シフトに一人ずつ、合計9人程度で良いだろう。それに加えて食料生産に必要な人員が必要なので、最初の移住者は都市インフラに優先的に配置することになる。本格的な増産体制の拡張は2回目の移住者到着後に着手する。

まずこの工程で目指すべきは上級資源の自給体制を整えること。そのための研究を進める必要があるので、人員は資金確保のためのレアメタル工場と、研究促進のための研究所に集中する。そのため移住者の専門分野は地質学者と研究者を優先する。

研究は工学技術とロボット工学を優先。上級資源工場のアンロックに必須であることに加え、ロボット工学でドローンハブ、工学技術でアパートメントおよび中規模ドームのアンロックをしておくとその後の生産設備や都市の増設がスムーズになるだろう。

難易度が低い場合は手元資金が豊富なので、研究をまたずに生産設備を地球から購入してしまう手もある。上級資源のうちポリマーについては発電施設などの維持にも必要であり、中盤最も手元の在庫が不安になる資源であるため、自分は地球から購入して早々生産体制を整えた。この時点では金属鉱脈がなかなかスキャンで見つからず、資源確保苦慮していたので、電子、機械部品工場は金属資源の発見後に研究完了を待って建設に踏み切った。施設の建設に合わせて技術者を中心とした追加の移住者を迎えた。

この時点で基本ドーム4つに移住者が100人を超えていたと思う。

行程③:都市の拡大+最適化

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上級資源の自給体制が整ったあたりから、都市管理をなおざりにしてきた影響が出始める。快適度や正気度が下がる他、そろそろ移住者の高齢化も顕在化してくることになる。そのため各種資源の生産状況を見つつ、補強、メンテナンスを行いつつ、各ドームの都市インフラの配員や整備にしばらく専念し、都市環境の向上を行う。

その後のプレイについてはプレイヤーの選択次第。上級資源の自給体制が整えば、そうそうに詰む事態にはならないので都市の拡大に走るも良し、各ドームのQoA向上に努めるもよしだ。自分は研究の促進に資源を集中した。このあたりになると移住者だけでは各施設の専門分野を満たせなくなるので、一部の都市に大学を建設して不足者を補った。このあたりから基本ドームでは設備のスペースが足りなくなるので中型ドームの建設を始めた。また、ドームの数が増えてきたこともあり、各資源の配分がドローンだけでは賄えなくなりつつあったので、シャトルハブを建設することでロジスティクスを増強した。

各ラインの研究が終了した時点で遺産の建設に着手した。遺産建設の順番はお好みだが、モホール坑と起動エレベーターを優先することをお勧めする。前者は金属とレアメタルが無限に入手できるし、後者は地球との交易効率が格段に上がる。そのため他の遺産建設が格段に楽になるだけでなく、関連する設備の人員を他に回すことが出来るのも魅力だ。

7つの遺産全てを建設し、移住者の人口が500人を超えたところで初回のプレイを終了した。

総評

上記の流れは自分のプレイでの記録だが、実際には各プレイヤーにより選ぶ工程は様々だろう。例えば入植者なしの縛りで可能な限り実績解除を目指すなんてプレイもありだ。手間はかかるがエリアの全てを都市で埋め尽くすことも可能だ。

都市育成のシムとしては、例えば『SimCity』や『CitiesSkyline』に比べると規模が小さく地味な部類に入る本作だが、火星と言う舞台やドローンによる建築など独自の要素があり、研究などのやりこみ要素も多く、プレイするとなかなかにハマる作品だと思う。

UIや音楽もおなじParadox社の『Stellaris』を彷彿とさせる雰囲気満点の作品。

もしPCで眠らせたままにしているならば、一度プレイしてみることをお勧めする。他に積みゲーが残っていなければもっと時間を食われていただろう作品だ。

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しかしこのメッセージは卑怯だろう...