『Stronghold Crusaser HD』やっぱり楽しい防衛戦

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『Stronghold Crusader HD』をプレイ中。ヒストリカルキャンペーンをクリアしたのでこのあたりで感想を書いておく。キャンペーン終了までの時間は約30時間。前作は軍事、経済のキャンペーンをクリアするまで60時間近くかかったので、キャンペーンのボリュームは減っている。これは今作のキャンペーンに比較的短い時間で終了するものが含まれていることもあるだろうが、その分80にもおよぶ「クルセイダーミッション」が控えているので、全体的には本作のボリュームは前作を超えているだろう。

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ゲームシステムそのものは前作からほとんど変わっていないので、その点について改めて感想を書くまでもない。本稿では前作との比較を中心に書き進めていきたい。

・ユニットの増加による戦術の多様化

本作ではタイトルの通り十字軍のアラブ遠征がテーマとなっており、新たなユニットとしてアラビア軍が登場している。キャンペーンでは十字軍側となりアラブ軍と対峙するミッションと、その反対にアラブ軍を指揮するミッションの双方が存在している。十字軍側のユニットは前作とほぼ変わらない顔ぶれだが、アラブ軍側のユニットは今作が初登場だ。新たなユニットはそれぞれ中々に癖があり、中でも弓騎兵、アサシン、奴隷兵は今作におけるゲーム・チェンジャーとなる能力を秘めている。弓兵の射程と騎兵の機動力を兼ね備え、移動中も射撃可能な弓騎兵は攻守ともに使い勝手が良く、味方の損害を最小限に敵勢力を削ることが可能だ。アサシンは敵城内に侵入が可能で、内側から城門を解放、施設の破壊など相手の混乱を誘うことが出来る。一対一でもなかなか強く、複数の侵入に成功した場合はそのまま君主を倒すことも可能だ。奴隷兵はとにかくコストが安いのが魅力で、大量に雇用して敵陣に侵入し、敵施設を全て焼き払うことで、敵の兵站に大きな損害を与えられる。いずれも味方では心強く、敵にすると厄介な性能だ。そもそも前作では敵味方同一のユニットを使用していたが、今作では双方が異なるユニットを使用するので、それだけでも前作とは異なる戦術を思考する必要がある点は、大きな改善と言えるだろう。

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・互い戦ミッションの導入

今作のキャンペーンでは、敵味方同一の条件でプレイを開始する互い戦が導入されている。前作では基本的に防衛または攻城と敵味方の役割が別れており、役割によってミッションクリアの条件が決まっていた。今作では敵も味方も砦だけが初期配置された状態で開始され、互いに敵を一掃すれば勝利となるミッションが用意されている。これらのミッションは、どのような手段にせよ敵を一層すれば勝ちであるため、取りうる選択肢がより多くなる。手元の資金を兵士の雇用に集中し、開幕早々敵陣に攻め入ることも出来るし、まずは内政に専念し、じっくりと軍備を整えてから敵を攻略することも出来る。同じミッションを異なる攻め口で何度も楽しむことが出来るのは良い変化だと感じた。

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・攻城戦の比率が高くなったのは少し残念

今作のキャンペーンにおける特徴の一つは攻城戦が多くなったことだ。特にアラブ側を使用するシナリオ「サラディン親征」は全てが攻城戦ミッションとなっている。前作の感想でも書いたように、このシリーズの真骨頂は防衛戦にあるのでこの点はいただけない。攻城戦ミッションの難易度は前作よりも低めになっているが、それでももっと防衛ミッションを楽しみたかったと言うのが本音だ。特に防衛に向かなそうなユニットが揃っているアラブ側での防衛ミッションはさぞ楽しかろう。そのようなミッションが無かったのは非常に残念だ。

ヒストリカルキャンペーンのおすすめミッション

最後にヒストリカルキャンペーンにおけるおすすめミッションを上げておく

エルサレム-聖都奪回

シナリオ「サラディン親征」の最終ミッション。通常の攻城戦とは異なり、敵の騎兵部隊が開幕から波状攻撃を仕掛けてくる。次々と襲い来る騎兵を弓兵、バリスタで捌いていくのが面白い。攻城戦なのに防衛が重要と言う異色のミッション

・ヤッファ-再征服

シナリオ「十字軍国家」の最終ミッション。一つのミッションで前半が攻城戦、後半が防衛戦が楽しめる。前半のミッションで城に与えた損害がそのまま後半のハンデとなるなど、このミッションならではの特色が楽しめる。

 

今作も十分に堪能することが出来たので、次のセールで続編を購入するかもしれない。まずはクルセイダーミッションを進める予定だ。

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