『METAL WOLF CHAOS XD』大 統 領 魂
『METAL WOLF CHAOS XD』をクリア。所要時間は約17時間。
昨年のサマーセールで購入してこれまで温めておいた作品。以前クリアした『Project Numbus』同様ACライクなゲームをプレイしたかったのが購入の動機だったが(半ば予想通りに)良い意味で裏切られた作品だった。
舞台は2020年代のアメリカ。副大統領と軍部によるクーデターが発生しアメリカ全土が制圧される中、第47代アメリカ大統領マイケル・ウィルソン・Jrは大統領専用(この時点ですでにおかしい)特殊起動重装甲「メタルウルフ」に乗り込みアメリカを奪還する戦いを開始する。
正直プロットの時点で相当にイカれているのだが、登場人物がまたキャラが立っている。ノリノリでアメリカ奪還作戦をサポートする大統領秘書官や、やたらと国民を殺したがる黒幕の副大統領。極めつけは主人公である処の大統領マイケルだ。
単身ロボに乗り込みアメリカ軍とガチンコするというだけで相当だが、とにかく常にハイテンション。レッツパーリィな感覚でアメリカ各地で破壊と大混乱を巻き起こす。口癖は「何故なら、私はアメリカ合衆国大統領だからだっ!!」。
とりあえずこの作品ではアメリカ大統領たるもの不可能を可能にする存在でなくてはならないらしい。単騎で軍隊と戦うなど序の口、果ては宇宙にまで乗り込み敵を殲滅し、そのまま大気圏を突入して帰還してしまう。全てのツッコミは「何故なら、私はアメリカ合衆国大統領だからだ!」で全て解決。今で言えばめいくあめりかぐれーとあげいんってヤツですよ。いやー最高ですね、こういうノリは大好き。
しかも本作の開発元は”あの”フロム・ソフトウェア。今でこそ『DARKSOULS』や『ARMORED CORE』などハードかつシビアなシナリオや作風で知られる同社が且つてはこんなハジけた作品を作っていたというのが面白い。80年代のB級アクションと見まごうばかりのこのノリは意図的なものだと思うが、開発中にどうも制御が効かなくなってしまったとしか思えない。今回プレイしたのは2019年に発売されたリマスター版だが元は2004年に日本でのみXboxで発売された作品。それが海外でも話題となりカルト的な人気を博し、10年以上の時を経て再発売されるというのだから素晴らしい。
大 統 領 魂。
本作を評価するならもうこれだけでいいんじゃないかな。アメリカンスピリッツならぬプレジデンツスピリッツ。
大統領の話をしていると止まらないのでゲーム内容についても書いておくとしよう(いやブログ的にはそっちが本題なんだが)。
最初に書いたようにACライクなゲームを求めて本作をプレイしたのだが、プレイングフィールは相当に異なる。同じロボット系のアクションシューティングでも、機動性が高く操作も複雑で慣れを要求されるACシリーズと比べると、本作の操作感は非常にカジュアル。速度や機動性においてACに譲る分、操作は容易で敷居は低い。
基本的にトリガーハッピーなゲーム性で、ひたすら動き回りつつ銃やミサイルを撃ちまくり敵やターゲットを破壊しつくす本作はACとは全く異なるゲーム性と言って良いだろう。本作を購入した意図とはだいぶ離れたゲーム性ではあるが、これはこれで非常に爽快で、ひたすら破壊のカタルシスに酔いしれることが出来る。
ステージのバリエーションも非常に豊富。アメリカ全土を舞台に暴れまわる本作のステージはサンフランシスコでの市街戦やグランドキャニオンでの峡谷バトル、マイアミビーチや地下の軍事基地などそれぞれ個性的で飽きさせない。
各ミッションの内容も基本のターゲット破壊ミッションをはじめとして時間制限ミッションや、ボスキャラ的存在の巨大兵器破壊ミッションなどなかなかに多様。この辺りは流石にACシリーズのフロム・ソフトウェア。実に手慣れたものだ。ミッション数やボリュームについてはそれほど多くはない本作ではあるが、捕虜救出や武器の開発・獲得、様々な隠し要素など周回プレイを想定した設計となっている。クリアまで10時間かからない程度の内容だが、1周で終わりにするには惜しい内容。実際に自分も追加の武器を試す目的で2周プレイしたほどだ。
結果としては大満足の内容。シナリオやキャラクターのアクが強いので一般受けするとは全く思わないが、お好きな人には堪らないという作品。ネタとして楽しむもよし、ガチでプレイするもよしだ。
ちなみに主人公である大統領マイケル・ウィルソン・Jrは第47代アメリカ大統領という設定。近々就任するバイデン大統領が第46代。つまり次の大統領は...。
アメリカの夜明けは近い!
Epic Games Store無料配布ゲームお試しプレイ:『AZTEZ』
Epic Games Storeで毎週無料配布される作品をお試しでプレイする企画.
今回は『AZTEZ』をプレイ。今週は『STARWARS BATTLEFRONT Ⅱ』が配布されているが、紹介するまでもない有名作品のなので、今回は過去に配布された作品をお試しでプレイした。
本作はアステカ帝国をテーマとしたコンボ系の格闘ゲーム。アステカがテーマと言う時点でなかなか個性的だが、本作の更なる特徴は格闘ゲームにストラテジーゲームの要素を加えた点にある。
ゲームプレイはストラテジーゲームでおなじみのヘックス型マップで進行する。緑の部分がアステカ帝国の領土。ターン制システムで、帝国の内外で発生するミッションにアステカの戦士を送り込むと戦闘が発生、勝利すればミッション成功となる。
格ゲー部分は1対多の戦闘で、オーソドックスなコンボゲームと言った印象。影絵風のキャラクターデザインが非常に個性的。
通常攻撃が武器での攻撃と盾でのバッシュの2種類。これにかちあげからの空中コンボやダッシュ攻撃や盾パリイからのカウンターなどの派生攻撃が用意されている。更に戦闘中に自分や敵が流した血を集めることで使える必殺技も存在する。戦闘のテンポは良くストレスなく楽しめる。
所有するアステカの戦士の数が1ターンでの行動回数となる。アステカの戦士は特定のミッションやアイテムの使用、領土の拡張により増やすことが出来る。
また、皇帝の代理人による様々なスキル(中立都市を帝国に編入するなど)を使用可能。スキルの使用にはリソースを消費。リソースは支配する人口に応じてターン毎に獲得できる。
格ゲーとストラテジーを組み合わせるのは面白い趣向だと思う。今回2時間ほどプレイしたが、序盤の難易度は低いので非常に快適にプレイできる。しかし10ターン前後から急激に難易度が上がり、敵の強さと数が上昇するうえ、四方八方から絶え間なく攻撃を受けるため厳しい戦いとなる。自分は最高で15ターンまでしか生き残れなかった。
ストラテジー要素と言っても本作の目的はメキシコ全土を統一するとかではなく、如何に長くアステカ帝国を存続させるかというもので、いずれはゲームオーバーになる。いわばスコアアタック型の格ゲーと言えるだろう。ターンが進むと史実通りにスペインのコンキスタドールによる侵略が始まるが、自分は実際に戦闘する前にゲームオーバーとなったため、その強さを確認することは出来なかった。
基本的に本作では操作キャラについての成長要素が存在しない。体力や攻撃力が増えるとか、コンボ技や必殺技が増えるという事もない。いわば初期状態のまま加速度的に激しくなる戦いを勝ち抜かねばならないコンセプトなので、純粋にプレイスキルが問われる作品と言えるだろう。序盤のプレイ感は非常にカジュアルだがその実かなり玄人向けの作品であると感じた。格ゲー好きで上に覚えがある方なら一度調整してみると良いだろう。
なお、本作の無料配布は既に終了。
本作について紹介動画を投稿したのでご覧いただけると幸いである。
動画を投稿しました。(『Stronghold2』第1章「王の捜索」)
Fallout3の実況が完結したので今回から『Stronghold2』の実況を開始。
シリーズの中でも物語重視な異色作。
チャンネル登録よろしくお願いします。
Epic Games Store無料配布ゲームお試しプレイ:『Crying Suns』
Epic Games Storeで毎週無料配布される作品をお試しでプレイする企画.
今回は『Crying Suns』をプレイ。実は無料配布される前からSteamのウィッシュリストに登録していた作品。
物語の舞台は帝国によって統治された銀河。高度なテクノロジーが発展した帝国では”OMNI"と呼ばれるAIが統治機構における重要な役割を果たしている。
その”OMNI”の一個体である”カリバン”が一人の男を目覚めされる場面から本作は始まる。男の名は”エリス・アイダホ”。帝国軍一の名声を誇る提督である。いや、この表現は正しくない。正確には”エリス・アイダホ”のクローンが本作の主人公だ。
目覚めたばかりのエリスにカリバンは語る。ここが帝国の辺境であること。そして4年に一度受信するはずの帝国首都からの通信がもう何年も途絶えていること。そしてカリバンの優れた知性はこの状況を帝国の危機であると判断していること。
そしてカリバンはエリスに依頼する。オメガ級宇宙戦艦の指揮官として、帝国に起きた危機の原因を探ってほしい、と。目覚めたばかりで状況を飲み込めぬままにエリスはカリバンの依頼を受諾し、帝国の危機を巡る探索の旅を始める。
本作は一言で言ってしまえば”FTL(Faster than Light)”ライクなローグライクゲームだ。はっきり言ってしまえばゲームデザインやシステムはFTLのそれをそのまま流用したものだと言って良いだろう(正直パクリと言われても言い訳できないと思う)。
エリスが指揮する戦艦はランダムに生成されるセクターマップを出口目指して進んでいく。これが本作のゲームプレイにおける目標であり、FTLのそれと同じ。
戦艦には様々な武器や施設を装備が可能で、道中で得た”スクラップ”を消費してアップグレードも可能。またクルーとして雇う士官にはそれぞれが様々なスキルを持っており、戦闘や探索に貢献する。
武器やクルー、戦艦の設備はランダムイベントで入手、または星系のショップでスクラップを消費して購入可能。ここまで書けばFTLのプレーヤーなら本作がどれほどFTLに類似した作品なのか理解できるだろう。
FTLのシステムをより深掘りした要素として、本作ではセクターの回レベルに”星系”が定義されており、ランダムイベントは星系内の各惑星で発生する。また各惑星では地表の探索が可能であり、探検隊を組織して資源や貴重なアイテムを獲得することが出来る。
敵勢力との戦闘もFTLにくらべてよりタクティカルなデザインだ。ヘックス型の戦闘マップ上でドローンや戦闘機をお互いに繰り出しつつ母艦の撃沈を狙う。
FTLと最も異なる点が、そのシナリオ重視のコンセプト。ゲームプレイ中心でシナリオが添え物程度の扱いであったFTLとは異なり、本格的なSFが展開される。
ゲーム性に関して言えばほぼFTLのシステムを踏襲し、追加要素を加えたFTLのクローンゲームと言えるため、ゲームプレイ重視のプレイヤーでFTLをプレイ済ならば敢えて手を出す必要は無いだろう。しかしシナリオ重視のプレーヤーならばプレイする勝ちがある作品だと思う。
自分もSFにはそれなり関心があるので、暇が出来たら本作の続きをプレイする予定だ。
本作の無料配布は2021年1月15日午前1時まで。
本作について紹介動画を投稿したのでご覧いただけると幸いである。
Epic Games Store無料配布ゲームお試しプレイ:年末年始のまとめ
Epic Games Storeで毎週無料配布される作品をお試しでプレイする企画記事。
今回は年末年始に実施された15日間連続無料配布のまとめ。動画作成に手一杯で個別の記事を書く余裕が無かったので、まとめて動画のリンクを張っておく。
ちなみに15日間のラインナップは以下の通り。
①12月18日 Cities: Skylines
②12月19日 Oddworld: New ‘n’ Tasty
③12月20日 The Long Dark
④12月21日 Defense Grid: The Awakening
⑤12月22日 Alien: Isolation
⑥12月23日 Metro 2033 Redux
⑦12月24日 Tropico 5
⑧12月25日 Inside
⑨12月26日 Darkest Dungeon
⑩12月27日 My Time At Portia
⑪12月28日 Night in the Woods
⑫12月29日 Stranded Deep
⑬12月30日 Solitairica
⑭12月31日 Torchlight II
⑮01月01日 Jurassic World Evolution
このうち実際に序盤をプレイして紹介動画を投稿したのが7本(②,④,⑩,⑫,⑬,⑭,⑮)、配布前に購入済でプレイ済だったため動画を作らなかったのが2本(①,⑥)、有名タイトルであるため企画に合わないと判断して動画を作らなかったのが3本(③,⑦,⑨)、テキストやイベントが中心の作品で、且つ日本語非対応であるため動画を作らなかったのが2本(⑤,⑪)、既に所有しプレイ済だが好きな作品であるため敢えて動画を作ったのが1本(⑧)となっている。
振り返ってみると昨年夏のセールの際に行われたAAAクラス作品(GTAVやCivilizationⅥ等)の連続配布程の派手さはないが、全般的にかなり質の高い作品が並んでいる印象。一昨年の年末における無料配布も同じような傾向だったので、今後もこのキャンペーンが続く限りこの傾向は変わらないのだろう。
それでは以下に投稿した動画のリンクを張っておく。
②12月19日 Oddworld: New ‘n’ Tasty
④12月21日 Defense Grid: The Awakening
⑧12月25日 Inside
⑩12月27日 My Time At Portia
⑫12月29日 Stranded Deep
⑬12月30日 Solitairica
⑭12月31日 Torchlight II
⑮01月01日 Jurassic World Evolution